精神科病院に勤務するナースが教える、精神科訪問看護の業務内容(事務のマメ知識)

精神科ナースみなみです。今日は、精神科訪問看護について、事務的な部分での豆知識をご紹介します。看護師さんでも、知っておくと今後役に立つ機会があるかと思います♪

精神科訪問看護の施設基準

精神科訪問看護ステーションの施設基準は、厚生労働省によって決められています。管理者は常勤の看護師である必要があり、開設には常勤換算で2.5人の看護師が必要です。

精神科訪問看護は、精神科医の指示書に基づいて行われます。医師の指示書通りに看護師が看護・療養指導・社会復帰指導を行うと、精神科訪問看護指導料の算定をすることができます。

退院後3か月以内だと週に5回の算定が可能ですが、3か月を超えた場合は週に3回までとなります。診療報酬の点数としては、それぞれ1回につき575点を算定できます。

また、複数の看護師等が訪問した場合、450点を加算することが出来ます。実施時間が3時間を超えた場合も同様に、8時間を限度として加算することが可能です。

精神科訪問看護と普通の訪問看護の違い

一般的な訪問看護と精神科訪問看護の大きな違いは、対象に精神疾患があるかないかです。

一般の訪問看護は、脳卒中の後遺症等により、在宅で生活しながら医療的ケアを必要としている方が対象となります。

精神科訪問看護の場合は、統合失調症やうつ病で入院された方が、退院後に家庭や地域で生活しながら病気の症状コントロールや内服管理を受け、回復に向かうための援助を受けています。

訪問看護の利用頻度は週に3回程度であるのに対して、精神科訪問看護は月に2回と少ないことが特徴です。

また、訪問看護師の人数も違います

訪問看護は基本的に1名の看護師が対応しますが、精神科訪問看護は2名体制で訪問を行います。

看護師の業務内容として、訪問看護では吸引や創処置等の医療的ケアを行うのに対して、精神科訪問看護は生活援助が大半であることが大きな特徴だと言えます。

精神科訪問看護は、一般の訪問看護と比較して医療的ケアが少ないため、臨床経験が少なくても大丈夫だろうと軽視されがちです。しかし、複雑な生活環境にいる精神障害者の相談や調整を行いながら、症状コントロールを継続的に管理していく必要があるので、精神科看護の豊富な経験がなければ難しい現場でもあります。

精神科看護に興味のある方は、一度訪問看護を経験しておくと、幅広い視点から患者さんを捉えるきっかけにもなりますね(^_^) また、事務的なことを理解しておくのも、現場で働く看護師の責任として大切なことですね♪

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