看護師のちぃです。
自立度の低い患者さんが多い病棟では、看護師が爪切りを行う場面も多いもの。 爪切りの看護師をまとめてご紹介します。
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「爪切り」の目的、観察項目や留意点
患者さんの爪切りを行う目的は、
- 爪の損傷を防ぐ
- 伸びた爪によって皮膚を傷つけることを防ぐ
- 細菌繁殖や水虫の罹患(りかん)の予防
- 炎症や巻き爪など爪トラブルの予防
などがあげられます。
観察項目は、
- 爪の損傷や肥厚(ひこう)の有無
- 色調異常の有無
- 発赤や疼痛、炎症などの異常の有無
- 清潔度の観察
- 感染兆候の有無
- 巻き爪の有無
などがあげられます。
高齢者の場合、爪が硬かったり肥厚していたりするケースがとても多いです。
そのような場合には、無理に爪切りを実施せず、まずは手浴や足浴を行い爪を柔らかくして切りやすい状態にしてから実施しましょう。 無理に爪切りを実施するとトラブルの原因になるため注意が必要です。
じっとしていられない小児の場合は、寝ているタイミングだったり保護者の協力を得たりして安全に爪切りが実施できるように配慮することが必要です。
そのほか留意点として次のようなものがあげられます。
- 感染の原因となる深爪に注意する
- 細菌感染の点からを爪切りはできる限り本人用を用意してもらう
- 患者さんの希望や要望を聞く
「爪切り」の必要物品
爪切りの必要物品は、
- 爪切り(本人用が望ましい)
- 爪やすり
- 未滅菌手袋
- ティッシュまたはチラシなど
- ゴミ袋
- 温タオル
- 手浴・足浴の物品(必要時)
「爪切り」の順番
爪切りの手順は、
- 患者さんに爪切りを実施することを説明し了承を得る
- ベットの位置を調節し(ギャッジアップなどで)、爪切りしやすい環境を整える
- 爪の状態を確認し、硬い場合などは温タオルで温めたり手浴・足浴を行ったりして爪を柔らかくする
- ティッシュやチラシなどを敷く
- 爪を切る手の側(右手の場合には右側に)に椅子を設置し座る
- 爪に対して爪切りを平行に当てて、皮膚を傷つけないように注意しながら爪を切っていく
- 爪切り後、爪の切り口が滑らかになるようにヤスリをかける
- 全て終わったらおしぼりタオルで綺麗に拭き、もう片方も同様に実施し終了
看護技術のワンポイント
爪を切る時のコツとして次のようなものをあげられます。
- 指先に沿って鈍角に切ること
- 爪角は指先と同じ長さか、1mm程度長めに切るとよい(深爪や巻き爪、感染の予防、とくに糖尿病患者さんは注意)
- 爪切りで切るのが難しい場合は、爪切りで切れるところまで切って、残りはヤスリを活用する
- 爪切りを平行に当てる!そして当てた時に皮膚を挟んでいないか確認する
初めのうちは少し怖いと感じる爪切りですが、コツや留意点を抑えるとスムーズに実施できるようになりますよ。
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