現役ナースみなみです。看護師の役割の一つに、食事介助があります。片麻痺や視覚障害、認知症のある入院患者さんに対して、食事介助を行う看護計画を立案することも少なくありません。今回は、食事介助のポイントや留意点・注意事項について解説していきます。
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どんな患者さんが食事介助の対象になるの?
食事介助の対象になる患者さんは、
- 片麻痺があり、一部介助が必要な方
- 姿勢が悪く、誤嚥しやすい方
- 視覚障害がある方
- 高齢者で認知症がある方
- 小児で、食事行動が自立していない場合
等々、健康障害等の理由によって、自力での栄養摂取が困難な人たちです。
食事前の注意事項
排泄は、食事の30分前に済ませておきましょう。また、排泄物がある場合は速やかに片付けます。体位は可能な範囲で起坐位とし、それが難しい場合は30度のファーラー位を取るようにして誤嚥を予防します。
通所介護等で、車椅子に座っている人の場合、食事前に椅子へ移乗し、正しい姿勢で食事できるように援助します。
食事中の注意事項
介助方法のポイントとして、箸やスプーンを歯茎に当てないようにします。自助具を利用して自立して食事ができる場合や、一部介助で自立できる場合は、なるべく自立に向けた支援を行います。 食事中の観察項目は、以下のようなことです。
- むせの有無
- 姿勢(座位が保持できているか、左右に傾きはないか)
- 義歯が合っているか、浮いていないか
同じものばかりでなく、品目を変えながらバランスよく食べられるようにします。
食事後の注意事項
食後は、口腔内の食物残渣や口腔内の清潔を図ります。痰の貯留や喘鳴がある場合は、誤嚥している可能性もあるため、炎症徴候の観察を継続して行っていきます。
少なくとも、食後30分はゆっくり過ごせる時間を作れるよう環境整備を行っていくことか大切です。
食事は、患者さんにとって楽しみの一つです。時間をかけて、楽しんで食事をすることで副交感神経が優位となり、消化器官の血流が増加して消化を促します。食事摂取によって必要なエネルギーが摂取できるので、安全に食事がとれるように援助していけるといいですね。
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長谷川さん回復期・産科・精神科・介護施設の経験あり。現在、看護師長(プラス保健師)ライター
ことねさんICU、外科・内科のほか、様々な混合病棟・病院で経験を積み、現在、特養看護師のライター
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