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現役ナース直伝!奥が深い食事介助のポイント 食介時の注意事項まとめ | 看護ハッピーQOL
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環境を整えることで全介助から一部介助へ!(by 長谷川)
食事介助を行うことは決して悪いことではありませんが、環境と整えることで、一部自己にて食べられるようになります。 食べさせてもらうよりは、自分で食べた方が、おいしいと感じられることが多いです。 認知症の患者さんは、特に環境1つで自己摂取できるようになります。 環境を整えるいくつかポイントを押さえておきましょう。
- 椅子や車いすでしっかりと足が地面についているか?
- スプーンやフォーク、器が本人に合っているか?
- テーブルの高さは適切か?
- 食器の位置は適切か?
間違った食事介助(by 長谷川)
食事介助を行うときには、食べさせやすいことを重要視してしまうと、食欲を損なう結果になることがあります。 おかずを混ぜて食事介助を行うことは、介助する側としては楽になりますが、患者さんにとっては、見た目も味も悪くなり、食欲がなくなります。 食事介助をするときは、相手の立場になって行うようにしていくことが大切です。
回復期・産科・精神科・介護施設の経験あり。現在、看護師長(プラス保健師) ライター長谷川さんの執筆記事一覧 | 看護ハッピーQOL
全盲・視力障害の方への食事介助(by ことね)
・可能な限り、自分で摂取できるように援助します。
そのためには、食器の位置や内容を具体的に説明するとともに、実際に器を手で触って確認してもらいましょう。
説明をする時は、テーブルやお盆を時計の文字盤に例えて「3時方向に○○、12時方向に○○があります」などと説明すると分かりやすいです。
・食べやすいように、食物をひと口大に切っておいたり、魚の骨を取り除いておくことも大切です。
・一定方向から食事介助を行いましょう。
・視力低下がある場合は、テーブルやお盆の色と茶碗の色をまったく違うものにすると見やすいので食器の色にも気を配りましょう。
・視野狭窄の方には、本人と相談をしてワンプレート皿を使うするのも一つの方法です。
・片側に視力障害があり、食事を全介助する場合は、必ず見える側に座って声かけして行います。
・食事の全介助をする場合は、必ずメニューやこれから口に運ぶおかずを説明するのを忘れないようにして下さいね。
嚥下困難がある方への食事介助〜スプーン使用をして全介助の場合(by ことね)
嚥下困難がある方の食事介助のポイントをまとめましたので、ぜひ参考にして見て下さいね。
1.食べ始めはむせやすいため少量の水分で潤す。
または、食事前に嚥下体操や、口腔マッサージをすると唾液の分泌がよくなりいいですよ。
2.食事形態の違うものを交互に食べてもらう
例:滑りの良いもの→口の中に残留しやすいもの→滑りの良いものなど
また、嚥下しにくい食品として以下があげられますので気をつけましょう。
- 液体(水・お茶・みそ汁など)
- 酸味の強いもの(酢のもの・かんきつ類など)
- パサつくもの(焼き魚・茹で卵・カステラ・いもなど)
- うまく噛めないもの(かまぼこ・こんにゃく・いかなど)
- 喉に貼りつくもの(焼きのり・わかめ・もち・葉野菜など)
- 粒が残りやすいもの(ごま・ピーナッツ・大豆など)
- 繊維が多く強いもの(ごぼう・ふきなど)
3.スプーンの使い方
- 口唇に直角にスプーンを入れる
- 舌の中央に食物を置く
- 口を閉じてもらい上唇に沿ってやや斜め上にスプーンを抜く
4.口に食べ物を運ぶペースは個人に合わせる
飲み込んだかどうかは、喉仏が上下に動くのを確認してから次のひと口を介助しましょう。
5.ひと口量は、ティースプーン一杯程度から始める
ティースプーンは、小さくて浅いスプーンを選んで下さいね。
6.口の中に食べ物が入っている時は話しかけない
話しかけられたことに答えようとして発声すると気管に食物が入ってしまいます。
また、飲み込もうとするときに集中力が欠けるとむせやすくなります。
飲み込むことに意識を向けるのに、顎を軽くひいてもらって飲むように必要時声かけを行います。
7.食事の最後も水分を飲んでもらいましょう
口腔内に食物が残っていると誤嚥の原因になるため
8.座って介助をする
立って介助をすると、自然と顔が上に向き誤嚥しやすい体勢になるため
9.咽頭でガラガラうがいのような音が聞かれたら
もう一度飲み込んでもらう(空嚥下を促す)
水分とゼリー茶を交互に摂取(交互嚥下)し、咽頭の残留物を取り除くようにします。
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