現役看護師の知恵袋「体温測定の観察項目・目的、留意点」

看護技術・看護ケア・キャリアアップ

看護師のちぃです。

今回はバイタルサインの一つである、体温測定の観察項目や留意点、手順をまとめます。

「体温測定」の目的

毎日測定しているバイタルサインのうちの一つ体温。

体温測定の目的は、

  • 身体の生理的変化を観察して身体状態を把握する
  • 体温の変化により病態の現状把握を行う
  • 発熱の有無や病状の経過・生理的機能の変化を把握して異常の早期発見をする
  • 体温に異常がある場合には、その経過を把握してケアの効果があるかを観察する

ことがあげられます。

「体温測定」の観察項目や留意点

観察項目は次のようなものがあがられます。

  • 体温が正常であるか
  • 表情や言動など患者さんの様子はどうか
  • 体温に異常がある場合、頭痛や倦怠感、悪寒や顔面紅潮など症状はあるか
  • 体温以外のバイタル、inoutの状態はどうか
  • 体温異常の原因はなにか
  • 服薬内容はどうか
  • 前回測定値やそれまでの経過はどうか

様々な視点から観察し、状態を把握してアセスメントしていくことが大切です。

体温は食事や運動、入浴などによって変動すると言われています。 食事や運動、入浴をした後、30分から1時間くらいまでの時間に、体温測定を避けるよう留意しましょう。 また、毎日何気なく行っている体温測定でも必ず患者さんに説明とお願い・了承を得ることが大切です。

「体温測定」の必要物品

必要物品は以下の通り。

  • 体温計
  • アルコール綿
  • のうぼん
  • 乾いた清潔なタオル
  • 記録用紙
  • ペン
  • 時計

「体温測定」の順番・方法

体温測定の手順は以下の通りです。

  1. 患者さんに体温測定を行うことを説明し了承を得る
  2. 腋窩に汗をかいている場合には正しい測定値がでないことを説明してタオルで拭いてもらう(看護師が拭く)
  3. 体温計の測定部をアルコール綿で消毒する
  4. 体温計を測定できる状態にして患者さんの腋窩に挟む
  5. 腋窩をしっかり閉じて体温計を挟め、測定終了まで待つ
  6. 正しく測定ができたら、測定値を記録して終了

ワンポイント

体温の値は、

  • 35.5~36.9度が正常
  • 37.0~37.9度が微熱
  • 38.0~38.9度が中等熱
  • 39.0度以上が高熱

とされています。

体温がどのような状態にあるかを観察し、そこから考えられることをアセスメントしていくと◎。

痩せている患者さんの場合、正しく体温測定を行うのが難しいと感じることもあります。体温計は腋窩のくぼみに30度の角度で当てるのが正しい測り方です。 この角度をきちんと守ると体温計の先がきちんと腋窩に当たるようになるので、意識しましょう。

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