精神科ナースみなみです。今回は、精神科看護の専門分野の一つであるリエゾン精神看護について書いていきたいと思います。
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リエゾン精神看護とは
リエゾンとは、橋渡しという意味です。すなわち、患者さんと家族と医療スタッフを繋ぐ、看護師間の連携を助ける、そして、心と体を繋げた看護の実践をすることを言います。
リエゾン精神看護は精神科看護の中でも特に専門スキルが求められる領域であり、大学院修士課程を修了して専門看護師資格を得た看護師が主な看護実践者です。そして、リエゾン精神看護を専門としている看護師のことを、リエゾン精神看護専門看護師と呼んでいます。
リエゾン精神看護の発祥と歴史
医療現場でリエゾンという言葉が初めて医学論文で使われたのは、1939年のコロラド総合病院のBillingsによる論文でした。日本にその概念が伝わったのはさらに遅く、1990年代になってリエゾン精神医学の概念が浸透し始めたとも言われています。
リエゾン精神医学の広まりによって、看護の世界にもリエゾンの知識が普及し始めました。しかし、それはやはり1990年代のことでした。
残念ながら、リエゾン精神看護の発祥は日本ではありません。欧米を中心とした普及が次第に日本へ広まってきたものです。したがって、リエゾン精神看護の歴史はまだ浅く、今後の発展が大いに見込まれる分野です。
リエゾン精神看護の仕事内容と役割 コンサルテーション 対象と技法
リエゾンナースの役割は、
- 直接ケア
- 連携、調整
- 教育
- コンサルテーション
- 看護師のメンタルヘルス支援
- 倫理調整
- 研究
などです。
この役割を見ればわかるように、看護の対象は患者さんだけでなく、職場で働く看護師でもあります。病気で苦しんでいる患者さんの心はもちろん、ストレスの多い看護師のメンタルヘルスについてもケアを行います。
直接ケアでは、リラクゼーション法や支持的面接(カウンセリング)といった技法を用いて、心の負担の軽減を目指しています。
リエゾンナースの数はまだ少なく、手探り状態で活躍の場を広げています。心理学に興味があり、専門知識と技術を身に付けたい看護師さんは、スキルアップの一つとして資格取得を考えてみてもいいですね♪
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