ICU看護師をしていたことねです。
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ICU看護師の仕事内容や役割
ICU(集中治療室)とは急性機能不全や手術直後の患者さんの容態を24時間管理し、より効果的な医療や看護を提供する部署です。 様々な診療科の重症な患者さんが入院しています。どのような緊迫した状況であっても対応できる幅広い高度な知識や判断力、スキルが求められます。 主な役割として下記のようなことがあげられます。
異常の早期発見
全身状態が悪く、いつ急変するか分かりません。1度急変すると命を落とす危険性が高いですので、できるだけ早く異常の発見に努めなければいけません。 モニターにより常にモニタリングしているだけでなく、1~3時間毎にバイタルサインや尿量など全身をくまなく観察します。 それらのモニターの情報から体内で何が起こっているか予測をしていくことが早期発見につながります。
あらゆる医療機器の知識や管理
ICUに収容されている多くの患者さんは、生命維持・管理するために人工呼吸器や心電図など医療機器は不可欠なものです。 必要性の高さから何度も勉強会が行われます。万が一のトラブルにも確実に対応することができるようにしておかなければなりません。
安全・安心・安楽の提供
重篤な状態であり、意思疎通が図ることができない、意識レベルが低下し理解や協力が得られずコミュニケーションがとりにくい場合があります。 それでも一人の患者さんに代わりなく日常生活の補助という看護の基本は他の部署と変わりありません。 沢山のモニターや点滴のラインを取りつけられ器械に囲まれた緊張感のある環境ですが、 患者さんが安全に安心して安楽な日常生活を過ごせるよう、看護師が援助を行っていくことが大切です。 事故などで知らないうちにICUにいるという患者さんもいますので精神的なケアも必要です。
家族対応
気が動転している家族が多いものです。面会時間が短く限られています。その上、面会すると様々な医療機器に囲まれて 意識がなく横たわっているのを見るご家族の不安は計りしれません。 その不安の軽減に努めるのが看護師の役割です。非常にナーバスになっていますから、些細な何気ない一言で心を傷つけることがありますので細心の注意が必要です。 患者さんの状態説明や、会話から家族が今の状態をどのように受け止めているか把握し対応します。
医療スタッフとの連携
ICUでは、短時間に多くの職種が一人の患者さんに関わります。この時、スタッフ間の情報の共有・連携が取れていないと 適切な治療ができないばかりか、医療ミスにつながる可能性が大きいです。
ICU看護師の本音(大変さ/難しさ/やりがい/楽しさ/仕事満足度など)
いつ状態が急変するかわからないため、常に気を張っていなければなりません。一瞬の気の緩みが、患者さんの命を危険にさらすことになります。 重い責任とプレッシャー、患者・家族の不安に直面するストレスから精神を消耗することがあります。
私は、希望ではなくICU勤務となりました。始めのうちは、厳しくつらく何度もやめようかと思いました。 でも、どんな状況でも迅速に的確に対応しなければいけないので厳しいのは当たり前です。 それを乗り越え、学んだ知識が実際に役立ち行動ができた時は、とても嬉しく感じ仕事が面白くなります。 ICUでは、集中ケア認定・専門看護師、BLSやACLS、呼吸療法認定士などの資格をとると役立ちます。資格を取得することで自信がつき、仕事満足度UPにつながります。
また、重症な患者が多いため自発呼吸ができた、声が出るようになっただけでも、その喜びは一般病棟では比べものになりません。 それが一番のやりがいかもしれません。
事故・病気での急死、子供や若い人の死にも多く直面します。 そのような場面に直面していくうちに、自分が生かされていること、普段何気なくしている呼吸や食べることなどに心から感謝が生まれ命の尊さを実感することができます。
ICUで働くと全身状態のアセスメント能力つき、どの診療科にいっても通用します。
ICU看護師におすすめな参考書
● 心電図を見るとドキドキするためのモニター心電図レッスン 医学書院 大八木 秀和著
● ナース・研修医のための世界で一番愉快に人工呼吸器がわかる本 メディカ出版 古川 力丸著
この2冊は、心電図、呼吸器が苦手意識をもっている方にぜひ読んで頂きたいです。とっても分かりやすく興味が持て楽しく勉強することができます。
● 翔んでもナース ICU看護師のどたばた絵日記 ワニブックス 佐藤 美雪著
人気ブログ「お絵かきじゃんぐる」を書籍化したものです。ICUでの看護の本音や、楽しさや心温まることなどが書かれています。仕事に疲れてしまいICUでの仕事が嫌になった時にお勧めです。
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