看護師のちぃです。
患者さんの状態を把握するために大切なバイタルサインの中の一つ脈拍数。 今回は脈拍測定についてまとめます。
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看護における「脈拍測定」の目的
バイタルサインの一つ脈拍測定を行う目的は、
- 身体の状態把握の指標となる脈拍に異常がないかを確認する
- 疾患の兆候として現れる症状を観察し、異常の早期発見に繋げる
- 疾患の現状や経過を把握する
などがあげられます。
「脈拍測定」の観察項目や留意点
観察項目は、
- 脈拍数(頻脈や徐脈の有無)
- リズム(交互脈、二段脈、奇脈の有無)
- 脈の強さや弾力性
- 脈拍欠損の有無
- 脈拍の左右差の有無
- 上下肢差の有無
- 動脈の走行の状態
などがあげられます。
食事や運動、入浴などによって脈拍数は大きく変動します。
このような時に脈拍測定を実施しても正確な値が出ないので、その後のアセスメントなどにも影響を及ぼします。
食事や運動、入浴を行った直後の測定は避け、10~15分程度安静にしてから測定するように留意しましょう。
また精神的な動揺や興奮があった場合も同様で患者さんが落ち着いてから測定をします。
脈拍測定中は患者さんが疲れないように腕を支えたり、強く触ったりしないなどの配慮も必要です。
「脈拍測定」の必要物品
脈拍測定を実施するときの必要物品は以下の通りです。
- 秒針のある時計
- タオルや体交まくら(必要時)
- 記録用紙
- ペン
「脈拍測定」の測り方・順番
脈拍測定の手順は以下の通りです。
- 脈拍測定を行うことを説明し了承を得る
- 食事や運動、入浴など脈拍数に影響がある行動の直後でないか確認をとる
- 母子以外の指(基本的には示指、中指、環指など)2~3本を患者さんの測定部に当てる
- 時計を見ながら脈拍数の測定を行う
- 患者さんの衣服や掛け物など周りを整え、終了
ワンポイント
脈拍数は成人の場合、
- 60~80/分が正常値
- 毎分100回以上が頻脈
- 毎分60回以下が徐脈
とされています。
脈拍測定を行っていて、不整脈などの異常がなければ15秒間脈拍数を数え、4倍する方法も◎。ただし、この方法はリズムが一定という前提です。
そのため測定が初めての患者さんや不整脈など異常のある患者さんの場合には正確に1分間測定しましょう。
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