今回は、成人から高齢者まで一番多い、生活習慣病のメタボリックシンドロームについて考えていきます。 メタボリックシンドロームは、診断された後の指導がとても大切です。 数多くのメタボリックシンドロームの指導をしてきた、保健師による指導方法を伝授していきます。
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メタボリックシンドロームの基準は?
内臓脂肪型肥満と呼ばれるメタボリックシンドロームは、1つの必要項目と、3つの検査項目の中で、2つ以上該当した場合に診断されます。
必要項目は、腹囲男性85cm以上、女性90cm以上です。
3つの検査項目
1、中性脂肪150mg/dl以上、HDLコレステロール40mg/dl未満
2、最高血圧130mmHg以上、最低血圧85mmHg以上
3、空腹時血糖値110mg/dl以上
メタボリックシンドロームを改善するためには何が必要?
メタボリックシンドロームは、検査項目からわかるように、高脂血症・高血圧・糖尿病を改善することが求められます。 血圧や糖尿病などの1つを正常に戻すだけでは、改善することができません。 3つを連動させて改善していくことが大切です。
メタボリックシンドロームは、生活習慣病と言われ、普段の生活が不適切なため陥る病気の1つです。 私たちにとって、運動習慣や不適切な食生活を改善するのは、容易ではありません。 改善するためには、容易で長続きするように指導していくことがとても重要です。
運動習慣の指導方法は2つのポイントを考える
運動週間は、ウォーキングやジョギングにより、有酸素運動をすることが最も望ましいです。 しかし、現実には、外は暑かったり寒かったりするし、疲れるし辛いという思いがあり、長続きしないのが現実です。 「運動をしてください」とパンフレット等を渡し、指導を行っても運動習慣を身につけることはできません。
運動については、動くことで気分転換になることと、日常生活の中で容易に取り入れることが大切です。 2つのポイントを注意して指導していきましょう。
1つ目は、ジョギングやウォーキングによる目的や楽しみを見つけるようにする。 ただ、走ったり歩いたりすることでは、長続きしません。 そこで、景色の良いウォーキングコースを考えることや、大好きなお酒を買うときには歩いて買い物に行くようにする。
2つ目は、普段の行っている日常生活の一部に運動を取り入れるようにする。 通勤で使用していたバスを歩くようにすることや、車通勤を自転車へ変更するようにしていきます。
食生活を改善するためには、家族や友人も巻き込んで!
食生活を改善するための指導は、本人だけに説明しても改善することは難しいです。家族のいる人であれば、親や妻への指導が大切です。 会社付き合いや友達付き合いの多い人には、その仲間へ対して、食事内容や量を注意するように指導すると、とても効果的です。
メタボリックシンドロームになるのは簡単ですが、改善するのはとても難しいです。 普段の生活から、予防に心掛けていき、メタボリックシンドロームにならないように注意していきましょう。
執筆ライター長谷川
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