脳神経外科病棟に勤務経験があるナースの、ののんです。今回は脳神経外科でよく使う略語や用語について説明します。
観察・ケア用語
バイタル(vital signs)、バイタルサイン、生命徴候
一般的には体温・脈拍・呼吸・血圧のこと。 また、これを測定すること。 脳神経外科の場合は対光反射・意識レベルも含まれることが多いです。
KT(korpertemperatur)、BT(body Temperature)、T(temperature)、体温
病院によって決められている場合もありますが、看護師によって何を使っているかが違う場合もあるので文脈から見分けましょう。
タイコウ、対光、対光反射
瞳孔反射であり、目に入った光の強さによって瞳孔の大きさを変化させる反射のこと。
フクマン、腹満、腹部膨満・腹部膨満感
便秘を起こさせないように注意するべき脳神経外科病棟では、重要な観察項目です。
インセン、陰洗、陰部洗浄
清潔ケアのひとつ。 脳神経外科では、自身で清潔ケアができない患者が多いため、頻度がかなり多いです。
タイコウ、体交、体位交換
体位変換ともいう。 自力で体位を変えられない患者の体位を変えること。 脳神経外科では頻度が高いです。
ホウコウ、包交、包帯交換
術後の患者や褥瘡のある患者の消毒、包帯・ガーゼ交換を行うこと。
聞き言葉
アナムネ(anamnese)、病歴・既往歴
入院時に聴取する場合は、病歴・既往歴だけでなく患者の自宅での生活様式なども確認します。
ムンテラ(mundtherapie)、患者・家族への病状説明
インフォームドコンセントと間違えやすいですが、こちらは説明を行うことを指します。
ウロ(urology)、泌尿器科
バルーンカテーテル留置の患者も多いため、よくお世話になります。
ステる(sterben)、患者が亡くなること
他の患者に動揺を与えないため、基本的にはこれを使います。
医学用語
ICP(intracranial pressure)、頭蓋内圧・脳圧・脳髄液圧
頭蓋骨内部の圧力のこと。
SAH(subarachnoid hemorrhage)、ザー、くも膜下出血
くも膜と軟膜の間に出血をきたした状態。
ICH(intracranial hemorrhage)、頭蓋内血腫
脳の内部や脳と頭蓋骨の間に血腫ができた状態。
AEDH(acute epidural hematoma)、エピドラ、急性硬膜外血腫
硬膜と頭蓋骨の間に血腫ができた状態。
CSDH(chronic subdural hematoma)、サブドラ、慢性硬膜下血腫
硬膜とくも膜の間に緩慢に血腫ができた状態。 頭部外傷後、1~2か月後に発症する。
申し送りなどで略語を使用することも多いので、しっかり意味を把握しておきましょう。
コメント