看護師が考える「友達」や「つれ」がうつ病になったときの接し方

公衆衛生部(一般人向けの人間ドック・メンタルケア)

今回は、ストレス社会と言われるこの時代に、誰でも関わりを持つ可能性があるうつ病についてです。 身近な「友達」や「つれ」がうつ病になったときの接し方についてまとめていきます。

友達やつれがうつ病になったら…接し方

身近な人がうつ病になったときに、どう接していいかわからないと不安になると思います。 どれだけ仲が良くてもうつ病の人にとっては、接し方1つで大きく状態が変わることがあります。 具体的に良い方法と悪い方法を説明します。

良い接し方
声をかけなくても良いので、近くに寄り添います。
→辛い時に誰かが近くにいてくれるだけでも、安心して心に余裕がでます。 連絡をもらった時には、できるだけ早く連絡を返すようにします。
→連絡がなければ無視されたと思う人も多いです。できるだけ早く返してあげると不安を解消することができます。 態度や会話で共感していき、相手の気持ちを受け止めていきます。
→同じ気持ちでいてくれることは相手にとって支えになります。どんな話でも受け止めていきます。

悪い接し方
自分に余裕がないときや、疲れているときにでも無理に関わろうとすること。
→うつ病の人との関わりは容易ではありません。心に余裕があることがとても大切です。 「こうしたほうがいい」、「これを行おう」という積極的に関わりをもつこと。
→決められたことを行うのは、ストレスがかかることがあります。相手のペースに合わせることが大切です。 うつ病を解決するために原因を見つけようとすること。
→うつ病の原因を解決することは悪くはありませんが、解決しなければという思いは逆効果になります。

会話で禁句や注意点はありますか?

うつ病の人にとって、「頑張ってね」という言葉は、頑張らないといけないという焦りになるだけではなく、頑張っていないという意味にも捉えます。 「無理しないでね」という言葉は、一見良いと思われますが、無理をしているように思われられていることで、不安やストレスに繋がります。 よくある言葉で、「~してあげるよ」の声掛けは、相手に無理をさせていると思うため、注意しましょう。

自分がとっても疲れたら…。

うつ病の人に対して、「どうにかしなければ」という思いが強すぎてしまうと、疲れてしまうことがあります。 うつ病の人と一緒にいて、自分がうつ病になってしまうことはよくあります。 うつ病の人と関わるときには、2つのことを心がけてください。

1つ目は、疲れている時には、無理をしないでゆっくり休むようにしましょう。2つ目は、常に一緒にいるのではなく、気分転換をするようにしましょう。

友達と距離を取るべき?(恋人なら別れる?別れない?夫婦なら離婚する?しない?)

大切な家族や恋人、親友がうつ病になったときにどうするべきか悩むと思います。 中途半端な気持ちで一緒にいることは、相手にとっても辛い思いをすることがあります。 いろいろな困難に対して、一緒に乗り超えていく気持ちがあれば、距離をとることや分かれる必要はありません。 ただ、中途半端な気持ちでは乗り越えられないため、思いをしっかり持つことが大切です。

うつ病は、私たちにとって身近な病気の1つです。
うつ病に対する周りの理解が、回復への第一歩になります。

執筆ライター:長谷川

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